過去2カ月ほど、週に2・3回、午後からですが、面倒な家の補修工事に取り組んでいました。相当に古い家に住んでいるので、どの部屋も1面が押入れ、残り3面は襖(ふすま)といった感じで、壁が無いんですね。つまり、筋交いも無いわけです。
それで、居間と客間の間が4枚の襖になっていて、その上、つまり、鴨居の1メートルぐらい上に梁があるんですが、その梁が強度不足の印象で、何とかしないといけないと思っていたんですね。60年前に改築された際、どこかで使っていた柱を梁に転用したようで、あちこちにホゾ穴の開いた角材が使われている。その梁が屋根を支えていて、そろそろ厳しそうな感じ。しかも、柱にちょんと角が載っているだけ。(汗)
という訳で、その梁の下に柱を追加すると同時に、梁の底面を短い梁で支えるようにすることにしました。言ってみれば、梁の下に、畳1枚分の幅の鳥居のような構造を突っ込む感じです。
それで、敷居を切って柱を立てないといけないので、その下の、床を支えている大引きも切断する必要あり。柱の下に基礎を作り(この作業が相変わらず大変でしたが)、床が落ちないように周囲を補強して、大引きを切断。古い家なので、直径30センチ強の丸太が大引きに使われていました。その後、柱が通るだけの幅の穴を敷居に開けて、鴨居とその上の壁にも穴を開ける。その際、鴨居が落ちてこないように、支えながら…。

今回、写真から分かるように、柱を敷居と鴨居の幅からあえて半分ずらすことにしました。いろいろと悩んだのですが、何とかなりそうだと判断して、柱の上の部分をL字に加工して、梁の底面の半分を下から支え、L字の側面は柱と密着するようにして横から固定しました。そして、支えのない梁の底の半分を、同じ幅の材木で水平に密着させて渡して支えるようにしました。
それで、敷居・鴨居の端にも柱を立てましたが、それは、完全に敷居と鴨居の幅に合わせました。それによって、何とか強度を保つと同時に、2枚目の写真のように襖が仕舞えるようになりました。つまり、4枚の襖を3枚に減らした格好です。

あとは、二本の柱の間に、筋交いを入れたのち、壁を作り、壁紙を貼って完成。苦労したのは、屋根裏に何度ものぼって、梁とピッタリ密着しつつ、若干持ち上げるぐらいに柱を差し込んだことでしょうか。床を張り替えずに、できるだけキレイに剥がして、またもとに戻すというのにも神経を使いました。


これで、懸案だった箇所の補修工事が一段落したので、来年はお客さんでも家に入れられる状況になるかと思っています。
しかし、実は、あともう一ヶ所、最難関の工事が残っているので、それは来年やります。できるかどうか分からないチャレンジですが、頑張ってみようかと…。
という訳で、やりたかった反重力関連の研究や実験等はまるっきり進んでおらず、次回作の執筆を始めるのもこれからですね…。(汗)