これまで、私の過去の書き下ろしでは、重要な発見をしていながらも、業界にとって不利益となるために潰されてきたような研究者を取り上げてきました。私の代表作と言えば、もちろん、『
超不都合な科学的真実』(徳間書店)です。この本は2007年に出版されましたが、紹介した情報自体は、それより10年ぐらい前に集めたもので、非常に古いものでした。しかし、日本ではほとんど知られていなかったようで、一番評価して頂いた本です。当時、この本をようやく出版にこぎつけて、自分としては、やるべきことはやったと思い、その後、よっぽど年数が経過して、情報が集まらない限りは、さらに本など書けないと思っていました。
ところが、1年も経つと、「これも載せればよかった」という情報が次々と出てきて、予定外にさらに5冊ほど書き上げてしまいました。
実は、『
超不都合な科学的真実』と同様に、この本を書き上げたら、ある程度自分の仕事は果たしたと思った本が、『
聖蛙の使者KEROMIとの対話』(明窓出版)です。去年出版されたこの本は、誰でも簡単に読めるように、ユーモア交えた楽しい本に仕上がったと思っています。世の中には難しいことを難しく説明する人たちが多いのですが、自分では、難しいことをわかりやすく書くことを目指してやってきたつもりなのですが、それでも、難しいという人たちもかなりいます。でも、これは、本当にわかりやすい本で、自分としては、第二の代表作だと思っています。また、現状では唯一のスピリチュアルな本でもあります。過去のスタイルとまったく異なるのですが、自分の過去の仕事がすべて凝縮されたような本です。最初に自分がこの本のタイトルのツノに付けたいと考えた言葉は、「笑いと感動のドメスティック・アドベンチャー」という、ずっこけるようなパロディー的な表現です。それだけ、日常の、しかも、足元の普通の出来事でありながらも、知的なアドベンチャーがどこにでも隠れているところ知って頂きたいと思ったからです。読者層としては、現実的にはスピリチュアル好きの女性を想定したところがあるのですが、サイエンスやオカルトに無縁な人でも楽しめる本を目指したものでした。周囲の反応を見る限り、過去の自分の作品の中で、実は、もっとも評価が高く、もっとも売れていない本です。(汗)
『
超不都合な科学的真実』は具体的でダイレクトな本です。ダイレクトな本はインパクトがあって、売れるようなのですが、『
聖蛙の使者KEROMIとの対話』は、絵本のようでいて、情報の量や質としては負けていないのですが、ダイレクトな本ではありません。この本の根底にあるメッセージが伝わる時代が来ることを願いながらも、やっぱりまだなのか……という感想を持っています。
さて、近日、自分としては、第三の代表作となるべき本が出版される予定です。11月24日配布予定です。この本は、これまででもっともダイレクトな本です。『
超不都合な科学的真実』以上にダイレクトな本です。時代に逆らうのは止めたという訳ではありませんが、『
超不都合な科学的真実』ではあまり追究できなかったので、これだけは書いておきたかったという本です。タイトルは
『底なしの闇の≪癌ビジネス≫ ――隠蔽されてきた「超不都合な医学的真実」』で、ヒカルランドより出版されます。
既にお話ししてきましたが、内容としては、「がんの原因もメカニズムも解明済みだったが、これまでその事実は癌ビジネスの闇に葬られてきた。そんな過去を暴き、秘匿されたがん療法をよみがえらせた書」です。
残念ながら、今の社会で普及する治療薬は、特許が降りて、製薬会社が利益を上げられるものです。これまで、誰でも簡単に入手できて、簡単に治療できる既存の物質(治療薬にもなるが、通常は他の目的で使用される)は、いろいろな理由を付けられて、法的に規制されてきました。例えば、仮にどこにでも生えている雑草が万病の薬になるとします。しかし、雑草で万病が癒されると、それによって利益を上げられる人はいません。誰も特許を申請できません。これでは困るので、悪知恵を働かせた人々が、雑草よりも少し有効成分を増やした草を交配種として作り出して、特許を申請して、そのバイオ・メーカーが販売した種子を買わずしてその植物を育てることができない状態にします。もちろん、その植物からタネをとって植えても、もう同じものは育ちません。毎回タネを買わねばなりません。そして、もともとの雑草は、危険だから摂取しないように偽情報キャンペーンを展開して、法的にその摂取を規制する行動を起こします。実は、我々はこれと似たような過去を繰り返してきました。
今度の新刊では、最新の情報も盛り沢山なのですが、そんな療法やそのレシピの詳細をいくつも蘇らせています。現状では、法的縛りで役立たないけど、法律が変われば、突然有効になるという馬鹿みたいな話なんですが、結局のところ、医療の問題は医療の外にあるということもあって、巡り巡って自分が馬鹿なのか?という問題も突きつけてしまう本かもしれません。
現状、このあと、自分はまだ何か書けるのか、っていう状態です。
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